部活が終って、携帯を見たら、母さんからメールが入っていたので中身を見ると、を連れて帰って来いという内容だった。だから、そのメールの通りにと一緒に帰ってきたら、父さんと母さん、それにの両親がそろっていた。


「おかえりなさい、国光、ちゃん」
「母さん…その」
「今日は、久しぶりに食事にでもいこうと思って。それでちゃんにも来て貰ったのよ?」
「食事…」
「荷物は内に置いておいていいから、早くいきましょう、予約の時間に遅れちゃうわ」


の母親がそう言って、笑顔で俺の肩を叩いた。それを合図に全員が立ち上がって、外に向かっていく。


「お母さん、私着がえてもいい?」 
「いいけど早くしなさい?」


は母親から鍵を受け取って、小走りで家へと戻っていった。俺も汗をかいたジャージをきがえるために急いで部屋に戻り、きがえて、洗濯物をだしてから、携帯だけを持って部屋を出た。


部屋から出てきたら、なぜかそこにが待っている。


「…どうした?」
「あ、国光。お母さんが待ってて上げなさいって言うからまってたの。…相変らず、ほっそいね」


はそう言うと、俺の足をじっと見てむっと顰めた。


「女の私より細いんじゃないの?」
「そんなことはないだろう」
「えー?でも細いよね?うらやましいなぁ。それに、…おっきくなったし」


一瞬、寂しげな顔を見せた、。どうしてそんなことでお前が、そんな顔をするんだ。俺にはそれが良くわからなかった。


「じゃ、いこっか。待たせたら怒られちゃうよ?」
「あぁ、…そうだな」


はやくはやく、と手招きする。追いかけてると、昔の彼女の背中がかさなかった。