「あ、あの…ちゃん…」
三橋君が、私の顔をのぞきこんでくる。でもそんな顔したってゆるしてあげないんだから。
今日は三橋君のお家に遊びに来て、んで、ふと机の上を見たら、中間テストの素点表がおいてあった。…で、つい出来心で中を見てしまって…その点数の悪さにびっくり！！
８０点以下を取ったことがない学年順位３位以内が常の私としては、ちょっと見過ごせない(ちょっと自慢/笑)。だって、６０点くらいなら許して上げるけど、どれも赤点すれすれ、それもこれでいい方だって言うじゃない！？
「次のテスト、この点とったら…」
「っ！？」
三橋君の目尻に、じんわりと涙がたまってくる。う…そ、そんな顔したってだめだぞ。だって三橋君のためにもならないじゃない。
「別れるよ」
「い、いやだぁ…！」
「じゃ、次のテストはせめて、全部４５点以上ね？」
「っ… む、む…ムリ」
「じゃない。やれば出来るよ」
三橋君は、努力であのコントロールを身に付けたんだもん。今度も努力すれば、出来るはず！
「テスト前になったら、勉強見てあげるから。ね？」
「う、うん…オレ、がんばる！」
元気に頷いて、フヒ、って笑う。大丈夫大丈夫。三橋君は努力の人だもんね。
私だって三橋君と別れるの、嫌なんだから。しっかりしてよ、ね？
2007.08.15 wednesday From aki mikami.