「たらしは嫌いなのよ…」
「僕が、女たらしってことですか?」
「そうでしょ?知ってるのよ。私のいないところで女の子と仲良くしゃべってるの。そういうのってどう考えてもたらしでしょ」
「…ふっ。ふふふ…」
薄気味悪い笑みを浮かべた白馬。思わず後退りすると、その分距離を詰められる。怖くなって、私は思わず逃げ出した。
逃げて、逃げて逃げて、体育館の裏の、倉庫裏までやって来る。そこに人影はなく、道は整備されていなくて、私は走っている途中に躓いてしまった。倒れそうになる体を、倉庫の壁に手をついて必死に支える。すると、そこに白馬がやって来て、倉庫の壁と彼の体に挟まれてしまった。
「…は、白馬…?」
「…僕は、きみを愛してるよ」
「なっ!」
あまりに唐突で聞き返そうとすると、その瞬間唇を塞がれる。舌が浸入して来て、口内を荒らされる。少し離れると、ちゅく、と水音が響いて、恥ずかしさに顔が赤くなるのがわかった。
ようやく唇が離れたときには、私の息は完全に上がっていた。なのに、白馬は平気そうな顔をしている。
「…は、はくば!」
「…僕の愛し方が足りなかったんだね?」
「は…?」
「やきもちを焼いていたんだろう?大丈夫。君が望むなら、これからは誰とも話をしないし、耳を貸さない。だから、機嫌を直してくれ」
「や、あの…白馬?大丈夫?」
「大丈夫だよ。傷付いた君の心よりはね」
そう言って、白馬はまた私に口付けた。でも、私は今の白馬の台詞があまりにも気持ち悪くてそんな気分になれず…
「馬鹿っ!死ね!」
そう言って白馬をけり飛ばし、さっさとその場を後にした。
Ending 2
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愛を下さい?
暴走中の探君を誰か止めて上げてください…(止められません)