「あんまり毎日一緒にいるとさ…つかれるんだよね」
「……まぁ、気持ちはわからなくもないけど、でもそれって贅沢な悩みだよな」
「え…?」
「言いたかないけど…それだけ白馬に思われてるってことだろ。それを疲れるって、贅沢だし、結構失礼だよな」
「……」
ずきん、と心に何かが刺さった。確かに、私はすごく贅沢なのかもしれない。
白馬はずっと私のことを思ってくれてて、私はそんな白馬を避けてる。
悪いことしたかな。
「……ありがと、黒羽」
「あぁ?なにがだよ」
「いいの。とにかく受け取っとけ。じゃ、私行くわ!」
黒羽に手を振って、その場を後にする。多分白馬は、今も私を捜して校内をうろついているだろうから。
視聴覚室を出て、階段をかけ降りる。白馬は、どこに行ったのかな…?
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