先に食事を済ませてしまおう。そう思って、はその場に座った。


「ごめんねりんちゃん。先にご飯食べてもいい?」
「うーん…じゃありんは先に阿吽と水汲みに行くね?」
「うん」


りんは阿吽の手綱を引っ張って、川の方へと歩いて行った。


「ふん、わしの説教を聞く気になったか!」
「ちがうよー。ただ殺生丸のはなしがしたいと思っただけだよ」
「なぜ貴様などと殺生丸さまの話をしなければならないのじゃ!」
「だって…邪見なら、殺生丸の行き先分かるかなって思ったんだもん」


魚を頬張りながらそういったに、邪見は一瞬涙目になって俯いた。


「っ~~~」
「あ、もしかして邪見も知らない…?」
「う、うるさい!殺生丸さまは元々無口故、行き先など告げていかんのじゃ!」
「まぁ、結局いつものようにおいてかれたってことだよね」
「だまれぇい!!」


おいおい、となき初めてしまった邪見。はそんな邪見を見ながら、いなくなった殺生丸のことを思った。


一体どこに行ったのだろうか。分からないが、この調子なら多分りんも阿吽も知らないだろう。


「(困ったな…)」


泣き続ける邪見を前に、はぼんやりと空を見上げるしかなかった。


Ending 2
------------------------------
困惑

邪見は自分勝手に突き進んでくれるといいです。
【n】