部活が終わってケータイを見たら、河川敷近くのホームセンターにいるとメールが来ていた。


たち今花火買ってるってよ」
「え、じゃーどーすんだよ、むかえに行くの?」
「そーだなー。ってかあいつら歩きらしいからさ、誰か一緒に迎え行こーぜ」


迎えに来いとは言われてないけど、たぶんそのつもりでメールしてきたはずだ。オレの言葉に、9人が顔を見合わせて、どうする、と言った。


「全員で行くのはダメなのか?」
「別にダメじゃねーけど、飲みもんは自分で買えって言われてっから、二手に別れた方が効率よくね?」
「じゃー、迎えに行く側は飲み物買わなくてもいーってこと?」
「おー」
「オレいくー!」
「じゃーオレも」


そう言って手を上げたのは、田島と阿部と言うかなり意外な組み合わせだった。田島は金がないからいきたくなくて、阿部は好みとかを考えるのが煩わしいらしい。


「じゃーお前ら二人で迎えにいくのか?」
「え、泉が行かなくていーのか?」
「……別にいいよ」


花井の言葉に浜田がそう聞き返したけど、花井の変わりにオレが答えた。別に、オレが必ず行かなきゃいけないってことはない。すごくいきたいってわけでもない。のアドレスなら田島が知ってるし、まさか阿部とあの二人が仲が悪いなんてこともない。


「じゃー残りは買い物班な」
「「おぉー」」
「なー泉、あの二人のはどーすんだ?」
「あー…今メールで聞いとく」


さっきのメールを開いて返信ボタンを押す。田島と阿部が迎えに行くことと、オレたちは飲み物を買いに行くことを伝えて、それに飲みものはなにがいいかをつけたした。ケータイを閉じたらすぐ、オレたちは二手に分かれて学校を後にした。